昆虫のように生きていきたい

--年--月--日

■スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2007年08月23日

■はじめの子
混沌の中生まれた子は骨のない子だった。
生み出した者たちは、能力ある者であったが、その始めの子は失敗作であった。
骨のない子はしかし純粋でケガレがなかった。
子孫を残すことはなかった。
それまでに始末された。そもそも繁殖能力に欠けてもいた。そこが1番の問題点だった。
彼らは(始めの子はある程度の人数いた)生かされたあいだ集落を作り、土地を耕し食物を得ることもした。
狩りには不向きだったので、肉食はしなかった。
生み出す者たちは、出来るなら自分たちに似たものを作りたかったので、そうでない始めの子は醜く、必要ではなかった。
繁殖能力に欠けていたため、ほっておいても滅びたが、その後生み出した者(彼らに似た「まっとうな」者)との混血を恐れ始末したのだ。
後の子たちも純粋であったが、彼らには生まれた時から美醜の概念があった。
成功と失敗。
それは善悪に繋がり、光と闇を生んだ。
それはなくなることのないものであり、後に進化してゆく彼らを苦しめた。
彼らは生み出した者たちを越えることになる。
生み出す者の方には進化はなかった。長い間ずっと、自分たちが最強であると疑わず、また生み出した者たちにもその概念を、呪いのように精神に刻印していた。
進化は死によってもたらされる。
生み出す者には死はなかった。彼らは永遠であることを最強の印とした。
しかし、はかなく限りあるもの の中から、真の永遠と強さは生まれたのだ。
また、死は輪廻を生み、始末された始めの子たちの魂が後の子の形態に入ることとなる。
始めの子たちはとても長いあいだ、形なき者としてさまよっていた。
自由で気楽に。誰からも憎まれず、誰からも比べられず。
だが時々、郷愁におそわれた。
風を感じたかった。
形がなければ風は感じられない。
食物になるものもならないものも、彼らは大地から伸びる植物と気が合っていたから、再び形を持って会いたいと思った。
生み出す者には形なき魂の管理は出来ない。
それが彼らのジレンマであったが、気が付いたときには後の子たちは多大に増殖しており、始めの子のときのようにやり直しは難しかった。
だから彼らはその形に呪いをかけた。
彼らが恐れた始めの子との混血は、魂によってなされる。
二極ではない「無」を知ることとなる。
永遠の支配は不可能なのだ。


ヒルコの神話

スポンサーサイト

■コメント

■コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

<< 紙の部屋 | Blog TOP | 渾身の力で出産 >>

FC2カウンター

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

プロフィール

objとrock21

Author:objとrock21
マンガ好き
あときんたま好き

最近の記事

カテゴリー

月別アーカイブ

最近のコメント

ブロとも申請フォーム

RSSフィード

リンク

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。